【プロ野球】申告敬遠制導入のメリットとデメリットとは?
こんにちは、ドララです!
プロアマ合同の規則委員会で先日記事に取り上げた、「2段モーション解禁」と共に、「故意四球(敬遠)の申告制の採用」が決定しました。
今回は、申告敬遠制導入のメリットとデメリットをまとめました。
目次
申告敬遠制
メジャーリーグでは昨季から導入されており、日本では1年遅れて導入することが決まった新ルールである。
申告敬遠制のルール
ルール①
守備側が敬遠したいと思った場合に、ベンチから監督が球審に「敬遠!」と指示をします。その後、打者に伝えて一塁まで向かう形になります。
ルール②
ボールカウントが仮にすでに2ボールカウントされていたとしても、申告することによって敬遠できる。
ルール③
通常通り4球ボールにして敬遠することが出来る。
ルール④
申告敬遠した際の4球の球数はカウントされない。
しかし、申告する打者に対して申告前にすでに、カウントしていた球数はそのままカウントされたままになる。
メリット
メリット①
単純に4球投げる手間が省けて、球数を抑えることが出来る。
メリット②
ふわっとした球速を落としたボール球を投げるのが苦手な選手に取っては、暴投する心配がなくなる。
メリットまとめ
敬遠する時に、ボークや暴投などの余計な心配をする必要がなくなるため、チームとすればメリットしかないルールである。
デメリット
デメリット①
投手か捕手が球審に申告しないのであれば、意味がない。
敬遠するかどうかを、監督か投手コーチがマウンドまで確認しに行って、確認後に申告するなら、大して時間短縮にならない。
デメリット②
4球の中にある空気感がなくなる。
打者との駆け引きがあっさりとしてしまう。
デメリット②
コントロールに不安な投手が相手の場合”もしかしたら何か起こるかも”というドキドキ感がなくなってしまう。
実際、敬遠は何個くらいあったの?
昨季メジャーリーグで導入され、実際にあった敬遠は970個。
1試合平均両軍で0.4個(日本では0.1個)
1試合平均時間は3間5分で一昨年の3時間1分より4分伸びています。
本塁打が多く打撃戦が多くなったこともあり、まったく効果はありませんでした。
そもそも敬遠するシーンが10試合に1回くらいしかない・・・
時間短縮効果はあまりにも薄すぎると思われる。
敬遠によるドラマの代表的シーン
プロ野球ファンなら誰しも1度は見たことがあるであろう名シーンだ。
1999年6月12日・阪神―巨人戦の甲子園で起こったことだ。
阪神・新庄が同点の12回1死二、三塁で巨人・槙原の敬遠球を三遊間を破るヒットを放ちサヨナラ勝ちした。
相手も観客も、まさか打つとは思っていなかったので大盛り上がりをみせた。
申告敬遠制に対する意見は?
プロ野球OB
「投手が敬遠する場面なんて1試合であっても2度まで。たいした時間じゃない。それよりストライクゾーンを少し広くするとか、打者が打席を外してサインを見る時間をスピードアップさせる方がよっぽど短縮になる。敬遠をするときの間とかも野球では重要。敬遠によるドラマ性が失われることの方が寂しい」
里崎氏
「お客さん側からすれば、ドラマ性やドキドキ感がなくなるデメリットが生じます。でも、考えてみれば、長いプロ野球の中で敬遠暴投や四球を打つというケースは何度ありましたか?時間短縮が理由だとすれば、それほど効果は期待できません。」
まとめ
個人的には、賛成も反対もしない中立の立場にありますね。
敬遠球をヒットして勝利するなど、暴投によるサヨナラなど、何年かに一度、あるかないかのレアケースです。
ただ、敬遠にアクシデントが絡むと勝敗に直結するドラマになります。
そういう試合の「細やかな心理戦や駆け引き」が大好きな日本の野球ファンの感情からすれば、何かが起きる“宝くじ”のような可能性は残してもらいたいのではないか。そういう野球文化を大切にすることは大事なのではないかと思う部分もあります。